
連載 -第2回:kintoneを活用したアパレルDX「アパレルの達人」
アパレル業界の「川中(卸・メーカー・OEM/ODM)」 に特化した業務管理DXシステム「アパレルの達人」の機能を、業務フローに沿ってご紹介する本連載。 前回 は、業務の起点となる「①受注管理」アプリで、外出先からでも正確な受注登録が可能になる点をご紹介しました。
第2回は、それらの受注データを「仕入先への発注」へとシームレスに繋げる「②発注管理」アプリについて解説します。

① アプリの概要:発注管理アプリとは?
「発注管理」アプリは、「受注管理」アプリで登録された注文データ(発注すべきデータ)を受け取り、仕入先(工場やメーカー)ごとに発注情報を自動で名寄せ(集約)し、「発注書」をボタン一つで作成するための機能です 。 営業部門と発注担当(商品部など)の間の情報連携と、アパレル業務で最も手間のかかる集計・転記作業を自動化します。
従来の紙やExcelによる管理から脱却し、受注データをリアルタイムでクラウド(kintone)に集約します。さらに「得意先マスタ」や「商品マスタ」と連携し、入力作業の自動化と標準化を実現します。
② よくある課題 (Before)
複数の得意先から受けた多様な注文を、仕入先ごとに発注する作業は非常に煩雑です。
- 営業担当者ごとに、異なるタイミング・形式(Excel、メール、紙)で受注報告が上がってくる。
- 発注担当者は、それらの情報を手作業で1つのExcelなどに「仕入先ごと」に集計し直している。
- 集計したExcelを見ながら、「発注書」フォーマットに手作業で転記して作成している。
- この手作業のプロセスで、発注数量の間違いや、発注漏れが発生しやすい。
- 営業担当者も、自分が受けた注文が「発注されたのか」をリアルタイムで把握できない。
③ 導入後の解決策 (After)
「発注管理」アプリは、この「集計」と「発注書作成」のプロセスを劇的に効率化します。
- ■ 受注データを自動で集約・名寄せ
- → 「受注管理」アプリで登録されたデータは、発注担当者がボタン操作(発注書作成)をするだけで、「発注管理」アプリに連携されます。その際、たとえ複数の得意先から同じ商品(品番/SKU)の注文が大量にあっても、システムが仕入先ごとに必要な発注数量を自動で名寄せ(集約)します。担当者は、集計された内容を確認するだけで済みます。
- ■ 発注書(PDF)の自動生成
- → 集約された発注データ(レコード)から、ボタン一つで仕入先ごとの「発注書」がPDFで自動生成されます。これにより、担当者がExcelで発注書を“手作り”する必要は一切なくなります。
- ■ ミスの防止とリアルタイムな情報共有
- → 受注データから自動変換されるため、手作業による転記ミスや集計ミスを根本から防ぎます。また、発注処理が完了するとステータスが共有されるため、営業担当者も自分の注文が「発注済み」になったことをリアルタイムで確認できます。
④ 関連する画面イメージ
▲発注管理アプリの画面。仕入先ごとに発注レコードが作成され、品番単位で発注明細が管理されます。ここから発注書の出力が可能です。
画面イメージ例)


⑤ まとめ
「発注管理」アプリは、営業部門(受注)と商品部門(発注)をシームレスに繋ぎ、これまで手作業だった「受注内容の集計」と「発注書の作成」という2つの定型業務を自動化します 。 これにより、担当者は煩雑な集計・転記作業から解放され、発注ミスのリスクを大幅に削減できます。
次回
次回は、発注した商品が仕入先から納品された際の「入荷処理」を担うと同時に、アパレル管理の心臓部である「SKU単位での発注残管理」を実現する「③引取管理」アプリについて解説します。
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