
連載 -第3回:kintoneを活用したアパレルDX「アパレルの達人」
アパレル業界の「川中(卸・メーカー・OEM/ODM)」 に特化した販売管理システム「アパレルの達人」の機能を、業務フローに沿ってご紹介する本連載。前回 は、「発注管理」アプリによって受注データの集約と発注書の自動作成が実現する点をご紹介しました。
第3回は、発注した商品が仕入先から納品された際の「入荷処理」を担うと同時に、アパレル管理の心臓部である「SKU単位での発注残管理」を実現する「③引取管理」アプリについて解説します。

① アプリの概要:引取管理アプリとは?
「引取管理」アプリは、仕入先(工場やメーカー)から納品された商品を「引き取る(=入荷する)」際の情報を管理する機能です。 このアプリの最大の特徴は、「発注管理」アプリと連携し、「どのSKU(サイズ・カラー)を」「何枚発注したか」という情報を常にSKU単位で保持している点です。
そして、実際に入荷した数量(実引取数)をSKUごとに入力することで、アパレル特有の複雑な「発注残(未納品数)」を正確に自動計算します。
② よくある課題 (Before)
アパレル業界の入荷業務は、非常にイレギュラーが発生しやすく、管理が煩雑です。
- 発注した数通りに一度で納品されず、一部だけ先に納品される(分納)が頻繁にある。
- 発注数よりも多く、または少なく納品される(増産・減産)場合がある。
- こうした状況下でExcel管理を続けると、SKUごとの発注残(未納品数)の計算が非常に複雑化し、管理が破綻しやすい。
- 結果として、「どのSKUが」「あと何枚」未入荷なのかが不透明になり、納品漏れや過剰在庫の原因となっていた。
- 入荷の遅延や数量変更といった状況が営業担当者にリアルタイムで共有されず、顧客への納期連絡が遅れ、信用問題に発展してしまう。
③ 導入後の解決策 (After)
「引取管理」アプリは、この複雑な入荷実務と発注残管理を正確にシステム化します。
- ■ SKU単位での正確な発注残管理
- → 「アパレルの達人」では、発注情報が常にSKU単位で管理されています。入荷(引取)処理の際、実際に入荷した数量をSKUごとに入力するだけで、システムが「発注残(未納品数)」を自動で計算・更新します。
- ■ 分納・増減産に完全対応
- → アパレル特有の複雑な入荷状況が発生しても、システムがSKU単位で正確に発注残を管理し続けるため、管理が破綻しません。「あと何枚入荷すべきか」がSKU単位で明確になり、納品漏れや過剰在庫を防ぎます。
- ■ 発注データ連携で入荷処理を簡素化
- → 入荷処理(引取)の際、品番を検索するだけで、関連する発注データ(どの得意先の注文か、発注数は何枚か)が自動で連携されます。
- ■ リアルタイムな情報共有
- → 入荷データは即座に全社で共有されます。営業担当者も、自分の注文した商品の入荷状況をリアルタイムで把握できるため、顧客からの問い合わせにも迅速かつ正確に対応できます。
④ 関連する画面イメージ
▲引取管理の画面。品番を指定し、発注情報(発注数)を呼び出し、SKUごとに実際の引取(入荷)数量を指定します。これにより「発注残」が正確に管理されます。
画面イメージ例)


発注に対しての残りの引取数(発注残 = 未納品数)がわかる
⑤ まとめ
「引取管理」アプリは、アパレル卸業務における「分納」「増減産」といった特有の商習慣に対応しつつ、最も重要とも言える「SKU単位での正確な発注残管理」を同時に実現する機能です。 ここで入荷が確定した(引き取った)在庫が、次の「出荷」プロセスの対象となります。
次回
次回は、これらの業務と並行して「生産工程の進捗」を可視化し、関係者間での情報共有を円滑にする「④納期管理」アプリについて詳しくご紹介します。
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